カテゴリ:

4月13日、フジ(8278)とツルハホールディングス(3391)は共同で、レデイ薬局(3027)にTOB(株式公開買い付け)を行うと発表しました。

TOB価格は、第1回(大株主向け)が800円、第2回(大株主以外の投資家)が1,000円となっています。第2回TOBは、第1回の成立後に行われます。

レデイ薬局14日夜間取引

3027-20150414pts

レデイ薬局15日夜間取引

3027-20150415pts

レデイ薬局16日夜間取引

3027-20150416pts

SBI証券PTS取引ナイトタイム・セッション、取引終了時の午前0時の気配値です。14日から16日までの気配値を並べてみました。

TOB価格より安い値段で売る投資家がいれば、高い値段で買う投資家もいる。それぞれの思惑が入り乱れています。特に、16日の高値は1,226円になっており、TOB価格1,000円を大きく上回る水準です。

もちろん、本日17日の株式市場では、TOB価格を上回る株価など付けるはずもありません。

夜間取引で興味深いのは、16日の取引がすべてTOB価格以上の値段で成立しているところです。TOB価格という指標がまったく機能せずに、「高い値段で買って、さらに高い値段で別の投資家に買い取ってもらう」という価値観が存在しています。

別世界です。TOBによる完全子会社化が発表されるたび、夜間取引では、このような特殊な取引を見ることができます。